離婚の公正証書　作成

　公正証書とは、私人（個人又は会社その他の法人）からの嘱託により、公務員である公証人がその権限に基づいて作成する公文書のことです。

　・・・という説明ではわかりづらいですから、簡単にいいますと「お金の約束について、相手が支払わない場合は、相手の給与や銀行口座を差し押さえして、強制的にお金を取り立てることができる文書」、「裁判で判決を得たのと同じ力を持つ文書」と覚えておくといいと思います。

　この公正証書は、離婚の際にする養育費などの約束にも利用することができます。離婚の際に夫婦で交わす「養育費の金額」や「財産分与」、「慰謝料」等の取り決めは、口約束で済ませたとしても有効です。
　しかし、口約束の場合、離婚後に相手がその約束を守ってくれなかった場合には、家庭裁判所の調停などを利用して解決することになります。

　そういった面倒な問題が発生しないように、離婚前に、あらかじめ書面を作って約束を明確にしておくことができます。この書面は、ご自身で作成されても法的に有効ですが、「公正証書」にしておくと、例えば相手が養育費を滞納した場合や、慰謝料を払わない場合、財産分与として決めたお金を渡してくれない場合などには、裁判手続きをしなくても、強制執行により強制的に取り立てることが可能です。

　離婚時の約束を後でくつがえされないためにも、公正証書を作成してから離婚することをお勧めします。

　公正証書にすることのメリットは以下の通りです。